マシジミとガシャモク

マシジミとガシャモクを手賀沼に復活させよう

庭鍛冶その後

雨が多いなと思ったら関東は梅雨に入ったとか。

前にも書きましたが大きくなった漆の木を早いとこ無くしておかないと迷惑を掛けろことになるのでかなり焦っています。せっかく大きく育てたのに漆を取らずに切倒すのはかわいそうなのでどうしても初めての漆掻きをしたいものと考えました。

困ったのは漆掻きの道具がたやすく手に入らないことです。せっせとネットで探したら漆掻き鉋が高い値段で出ているお店が見つかりました。しかしたった一回だけ使うほかに使い道のない小さな刃物に大金を出す元気はなく駄目になった笹刈刃を利用して作ってみようと考えました。同時並行して使わなくなった鑿を叩いてまえがんなを鍛造してみようと考えました。

まずは情報を集めてそれみたいなのを作ることになります。ネットで探していたらサライの記事で今佐倉の歴博で漆掻きの特別展をやっているとの記事が見つかってこれは行かなくてはならないと出かけました。ところが悔しいことにこの記事が書かれたのは5年前のことで漆掻き鉋の現物を見ることはできませんでした。

漆の木の幹に幅4mmぐらいの底の丸い溝を付けていきます。深さが足りないと液は出てこないけど深すぎると木が枯れてしまうとか。木質まで届くの深すぎなのでほんの少し残る深さに皮をはいで最後に鋭い薄い刃で皮を切り裂いて樹液を染み出させるようです。溝の中にあふれた樹液をかき取るへらを作ってうまい具合に掬い取ります。

切断用の砥石を付けたサンダーで苦労して笹刈刃から板を切り出し加熱して一発勝負でU字の形に曲げて焼きを入れ刃を付けないといけないので難しかったです。彫刻刀みたいに外刃にすればよかったけど内側を研いだらなかなかうまくいかず深さが深いこともあって初めて作った道具を使ってみた限りでは動画にあるみたいなきれいな溝を掘ることはできませんでした。

厄介なことに漆の木に溝を掘って樹液を集めてもいきなり漆が取れるわけではなく初めは短い筋を付け四日ごとに少しずつ溝を長くしていかないと樹液は漆にはならないとか。漆の木に其の気になってもらうようにしないといけないみたい。これから11月まで続けられるかが大変です。

取れた漆を使えるようにするのも大変でたった二本の木からとれる漆からごみを取り除いて固まらないように保存して使えるように処理できるとは思えませんが縄文時代の真似事ぐらいはできるのではないかと思ってます。

初めて作った漆掻きの道具は何とか樹液を出してくれたけどとても使いにくいので改良しないといけません。道具もないので作らないといけないし…。どうすればいいのかが分かってないので大変です。