掘鉄管とすいこ(掘りくずさらい)のこしたを作りました。
掘鉄管の先端の刃が切り崩した土の塊は穴のそこに溜まりますが、それが溜まると刃の効きが悪くなるので鉄管の内部に取り込んで、きれいにします。
そのために鉄管の下部にはチェックバルブを作って取り付けます。
この弁を「こした」といいます。
泥水の中でもうまく作動して、地上に引き上げたら下から突付いて中に入った泥を吐き出させます。そういう乱暴な使い方にも壊れない安定した逆止弁でないといけません。
タップの掘りくずを取り込んで遍の上に砂や小石が沈んで溜まると少々突付いたぐらいでは弁は開いてくれません。勢いよく板に植えつけた鉄の棒の上に落下させます。かなりの力が弁にかかります。
それでも弁が開かないことがありますが、そのときは弁を水の中につけたまま激しく鉄管を上下させて水を新たに吸い込むか、鉄管を逆立ちさせて上部に開けた窓から内臓物を流しだします。
掘りくずがいっぱい溜まると掘鉄管では処理しきれなくなるので、「すいこ」と呼ばれる塩ビ管も下部にこしたをつけたパイプで泥さらいをします。
弁は2mmの鋼板を切り抜いて作りました。蝶番は一本の1.8mmのステンレスの針金を曲げて作ります。
弁座は乾いた金木犀の幹を製材して中をくりぬいて作りました。
加工は金工用の旋盤を使いました。
弁は一箇所だけで固定されています。
これを作るポイントの一つは蝶番の固定の仕方です。
もう一つは弁の形です。まん丸ではなく卵形にしてやらないと一箇所で止めてあるので、弁が開くと管の内面に触ってしまいます。実際に取り付けて動かしてみないと理論では少し難しいです。
掘鉄管もすいこも、上端には竹ひごに繋ぎ込めるようにひごと同じ鉤継ぎ手をつけます。
私は、今日は手水協の研究会に途中手抜け出したので、20時まで残業してしまいました。
明日は掘鉄管もすいこも完成の予定です。