刳り小刀でマエガンナ作りをやってきました。
マエガンナを使いたい、使うマエガンナは自分で造りたいという人が居て付き合ってきました。
素材は先日店じまいの金物屋さんから仕入れた刳り小刀です。
刳り小刀の先端を柄に差し込んで根本の方を切り刃に仕上げます。今ある刃を逆向きに使います。そうすることで刃表がカーブの内側に来て研ぎやすくなり左手で調節しながら右手で削るという使い方が出来るようになります。
縦木取りで器を造る場合中心部から引っ張ることで順目にスムーズに削ることが出来ます。どういうわけか、その時左手の方が刃先の角度を微妙に調整することが出来ます。角度を調整しながら固定しておいて、右手を押すことで刃が手前に動きます。
刳り小刀をそのままの形で曲げると右手で支持して左手で押すことになり、どういうわけかうまく削れません。
で、トーチ鍛冶です。
まず刳り小刀の鞘を払ってプライヤーで刃の背を持って柄を叩くと簡単に抜けます。
次に安全のため刃が切れなくなるように少しディスクサンダーで落とします。
束を落とします。刃先を成形します。狭く薄くします。
刃先は束・柄になります。少し細く削ります。
ここまで出来たらトーチで加熱し赤くなったら金槌で叩いて曲げていきます。
金敷は使わずに丸太のブロックを使います。金槌は今回は古くなったアサリ鎚を使いました。
トーチの出力が弱くガスが少なくなったせいもあって赤めるのに時間がかかりました。
簡単に終わるかと思ったのに5本の加工を終わらせるのに暗くなってしまいました。
曲げ終わったら、鎚の跡を削り落として水道のあるところで焼き入れです。
その次は焼き戻しのムギワラ色が分かるように光らせて置いてゆっくり加熱します。
温度が上がって切り刃全体が薄茶色になるように加熱して水冷します。
そして最後に柄をすげて本格的に研ぎます。
時間切れで、全部刃をつけるとこまではいきませんでしたが、何本かは切れることが確認できました。
昨日は手賀沼森友会、今日はトラストのハスのお守りと過酷な肉体労働の後で運転してちと込み入った事をやって疲れました。
刳り小刀のケースがいっぱい要らなくなりました、何かに使えないでしょうか。